今野敏さんの『ST 警視庁科学特捜班』シリーズは、刊行順に読めば迷いません。第1作『ST 警視庁科学特捜班』から『プロフェッション』までの全13作です。ただし文庫では、第1作が『エピソード1』、11作目の後に出た『化合』が『エピソード0』という書名になっているので、番号だけを見て並べると順番を取り違えやすいシリーズです。
この記事では、全13作の読む順番と、前日譚にあたる『化合』をどこで読むか、文庫で買うときの書名の違い、ドラマ・映画版、Audible(オーディブル)で聴く場合をまとめました。筆者は第1作をAudibleで聴いています。
この記事の要点
- 刊行順で読めばよい。全13作(初期3作 → 色の5作 → 伝説の3作 → 化合 → プロフェッション)
- 『化合』は文庫で『ST 化合 エピソード0』。刊行順なら12作目、時系列を重視するなら最初に読む選択もある
- 文庫の第1作は『ST 警視庁科学特捜班 エピソード1〈新装版〉』の書名
- 日本テレビでドラマ化(2013年スペシャル、2014年『ST 赤と白の捜査ファイル』)、2015年に映画化
- 第1作はAudibleの聴き放題で聴ける(2026年7月時点)
STシリーズの読む順番(全13作・刊行順)
刊行された順に並べます。かっこ内は最初に本になった年月です。
- ST 警視庁科学特捜班(1998年3月) ※文庫は『エピソード1〈新装版〉』
- 毒物殺人(1999年9月)
- 黒いモスクワ(2000年12月)
- 青の調査ファイル(2003年2月)
- 赤の調査ファイル(2003年7月)
- 黄の調査ファイル(2004年1月)
- 緑の調査ファイル(2005年1月)
- 黒の調査ファイル(2005年8月)
- 為朝伝説殺人ファイル(2006年7月)
- 桃太郎伝説殺人ファイル(2007年12月)
- 沖ノ島伝説殺人ファイル(2010年12月)
- 化合(2011年7月) ※文庫は『ST 化合 エピソード0』
- プロフェッション(2015年8月)
※作品構成は講談社文庫のSTシリーズ特設ページ、初刊の年月は国立国会図書館サーチの書誌データにもとづきます(2026年9月時点)。『プロフェッション』より後のST本編の刊行は、同書誌では確認できませんでした。
初期3作・色の5作・伝説の3作という並び
| まとまり | 作品 | 刊行時期 |
|---|---|---|
| 初期3作 | ST 警視庁科学特捜班/毒物殺人/黒いモスクワ | 1998〜2000年 |
| 色の5作 | 青・赤・黄・緑・黒の調査ファイル | 2003〜2005年 |
| 伝説の3作 | 為朝・桃太郎・沖ノ島伝説殺人ファイル | 2006〜2010年 |
| その後 | 化合(エピソード0)/プロフェッション | 2011・2015年 |
「色の5作」のタイトルの色は、STメンバーの名前に入っている色(赤城・青山・山吹=黄・結城翠=緑・黒崎)と対応しています。まとまりの中の順番も刊行順どおりに読むのがいちばん迷いません。
STのメンバーは5人とキャップ
STは、警視庁の科学捜査研究所に置かれた特別な捜査班という設定です。専門の違う5人と、まとめ役のキャリア警部で動きます。
| 人物 | 担当・特徴 |
|---|---|
| 百合根友久 | STを任された警視庁のキャリア警部(キャップ) |
| 赤城左門 | 法医学担当。STの中心的な存在 |
| 青山翔 | 文書鑑定担当。筆跡鑑定やプロファイリングが専門 |
| 黒崎勇治 | 第一化学担当。毒物などの臭いを嗅ぎ取れるほど嗅覚が鋭い |
| 山吹才蔵 | 第二化学担当。僧侶でもある |
| 結城翠 | 物理学担当。絶対音感と並外れた聴覚の持ち主 |
※人物の設定は、原作の登場人物紹介として一般に知られている内容を整理したものです。
『化合 エピソード0』はどこで読む?
『化合』は2011年に単行本で出たあと、ノベルスでは『化合 ST序章』、文庫では『ST 化合 エピソード0』という書名になりました。書名のとおり、シリーズの序章にあたる前日譚です。
- 刊行順で読む:『沖ノ島伝説殺人ファイル』の後、12作目に読む。STの5人に慣れてから前日譚に戻る読み方
- 時系列で読む:『エピソード0』を最初に読み、次に『エピソード1』(第1作)へ進む読み方
どちらでも話は追えます。迷ったら、刊行順どおり12作目で読むのが無難です。文庫の「エピソード0」「エピソード1」の番号だけを見て0から始めると、初期の作品より後に書かれた作品から入ることになる点だけ知っておくと安心です。
文庫で買うときの書名の違い
講談社文庫では、第1作と2作目が新装版として出直しています。書店や通販で探すときは次の書名で見つかります。
| 刊行順 | 元の書名 | 文庫で探すときの書名 |
|---|---|---|
| 1作目 | ST 警視庁科学特捜班 | ST 警視庁科学特捜班 エピソード1〈新装版〉 |
| 2作目 | 毒物殺人 | ST 警視庁科学特捜班 毒物殺人〈新装版〉 |
| 12作目 | 化合 | ST 化合 エピソード0 警視庁科学特捜班 |
※書名は講談社文庫の特設ページの表記にもとづきます。
ドラマ・映画版の『ST』
- 日本テレビ スペシャルドラマ(2013年)
- 日本テレビ 連続ドラマ『ST 赤と白の捜査ファイル』(2014年7月期):藤原竜也さん(赤城左門)と岡田将生さん(百合根友久)
- 映画『ST赤と白の捜査ファイル』(2015年)
ドラマの赤城左門と百合根友久のコンビから原作に入るなら、第1作『ST 警視庁科学特捜班』(文庫は『エピソード1』)から読むのがおすすめです。筆者はドラマ版を見ていないので、ドラマと原作の違いには触れません。
※放送年・キャストは放送当時の番組情報にもとづきます。
Audibleで聴く場合(筆者は第1作を聴きました)
第1作『ST 警視庁科学特捜班』はAudible(オーディブル)で配信されていて、ナレーターは遠藤純平さん、再生時間は9時間26分、聴き放題の対象です(2026年7月時点)。
聴いてみて感じたのは、個性の強いメンバーがそれぞれ独特のやり方で事件に迫る面白さです。警察小説なのに笑いながら楽しめる場面が多く、5人が得意分野で役割を分けて動くので、戦隊ものが好きな人にはとくに合うと思います。
正直に書いておくと、筆者が聴いたのは第1作までです。2作目以降の配信状況とナレーターは、Audible内の検索で確認してください。聴き放題の対象は時期により変わります。
第1作のあらすじと感想は、こちらの記事に書いています。

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STシリーズのよくある質問
STシリーズは全部で何作ありますか?
全13作です。初期3作、色の5作(青・赤・黄・緑・黒の調査ファイル)、伝説の3作(為朝・桃太郎・沖ノ島)、そして『化合』と『プロフェッション』です(国立国会図書館の書誌で確認できた範囲・2026年9月時点)。
どれから読めばいいですか?
第1作『ST 警視庁科学特捜班』からです。文庫では『ST 警視庁科学特捜班 エピソード1〈新装版〉』の書名で出ています。
『化合 エピソード0』から読むべきですか?
どちらでも読めますが、迷ったら刊行順の12作目で読むのが無難です。時系列を重視するなら最初に読む選択もあります。
最新刊はどれですか?
2015年に単行本で出た『プロフェッション』が、ST本編ではいちばん新しい作品です(2026年9月時点で確認できた範囲)。
今野敏のほかのシリーズは?
警察官僚が主人公の『隠蔽捜査』シリーズも刊行順に読めるシリーズで、読む順番を別の記事にまとめています。

まとめ
STシリーズは刊行順に全13作を読めば迷いません。文庫の「エピソード1」が第1作、「エピソード0」の『化合』は12作目に出た前日譚です。まずは第1作から、5人のメンバーのやり取りを楽しんでみてください。
今野敏の作品をどれから読むかは、こちらの記事で整理しています。












